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説卦伝・第二章

上七軒

先週の写真からの続きです。

北野天満宮界隈には京都の花街の一つ

「上七軒」がございます。

例年ですと、今の時期は

「上七軒ビアガーデン」が開催されるのですが、

今年は、コロナの影響で中止とのこと・・・。

京都の夏の風物詩の一つがなくなり、

なんとも寂しい・・・。

今年は、春の「北野をどり」もなくなり、

夏の「ビアガーデン」、そして、

「秋の公演」も中止だそうです。

お茶は存続も厳しい昨今。

色々と考えさせられます。

上七軒歌舞会

〒602-8381
京都市上京区今出川通七本松西入真盛町742

 

説卦伝・第二章

昔者(むかし)聖人の易を作るや、

まさにもって性命(せいめい)の理に順(したが)わんとす。

ここをもって天の道を立てて陰と陽と曰(い)い、

地の道を立てて柔と剛と曰い、

人の道を立てて仁と義と曰う。

三才を兼ねてこれを両(ふたつ)にす

故に易は六画(りくかく)にして卦を成す。

陰を分(わか)ち陽を分ち、迭(たが)いに柔剛を用う。

故に易は六位にして章(しょう)を成す。

説卦伝・第二章:解釈

むかし、聖人が易を作ったのは、

もって人や物に備わる本質や傾向と天命の道理にしたがうためである。

この点から、天の道を定めて陰と陽といい、

の道を定めて柔と剛といい、

人の道を定めて仁と義という

天地人の三才をいっしょにあわせてこれを二つで対をなすものにする。

ゆえに易は六画にして卦をなす。

陰位と陽位に区別し、かわるがわるに柔と剛をもちいる。

ゆえに易は六位にしてまとまってひと区切りをなす。

説卦伝・第二章:補足

実際の易占いでは、 上三本と下三本で合わせて六本の算木という易用具を用います。

その三本にはそれぞれ位が附いていて

上が天、中が人、下が地とあり、

さらに、その天人地それぞれに陽と陰があって、

3X2=6、

その6本の算木を駆使して

森羅万象、さまざまな事物を占います。

この易占いの基礎となる「易経((えききょう)は、

正しい字体では「易經」で、古代中国の古書であり、

主なる著者は「伏羲」で「周王」と「孔子」が補佐したとされますが、

それらは伝説上のことで、長い年月をかけて多くの賢人の英知によって蓄積された卜辞を集大成したものです。

私たちは、この「易経」を活用させて頂いて占いをしています。

「卜」と呼ばれる占いは、亀の甲羅や牛や鹿など動物の骨を焼いて

その時のヒビ割れの形から占ったものですが、

これを現代でも神事に用いている神社があると聞いたことがあります。

伊勢神宮、出雲大社、熱田神宮、宗像大社、厳島神社、諏訪大社などでは

どのような神事が執り行われるのか、

古式蒼然とした神事もあろうかと興味津々で想像するところです。

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東山 尚仙

京都生まれの京都育ち。 現在は東京在住。 主に京都の町屋を撮っている写真家でもあり、 占術師でもあります。 日々の徒然、「易」に関する四方山話を綴って参ります。

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